2018/06/15

白山神社は歯の神様

加賀国(石川県)、越前国(福井県)、美濃国(岐阜県)の三県にまたがる白山。

この白山は古くから「越のしらやま」として詩歌に歌われ、人々に愛された山でした。

富士山、立山と並び、「日本三名山」として全国的に有名ですね。

また、古くから信仰の対象とされており、加賀国の白山比咩神社を総本営として全国各地に白山神社が存在しています。

白山神社は「歯の神様」としても実は有名です。

白山の修験者のひとりが荒行に耐え、成し遂げたと伝えられる「歯痛止め」の業によるものといわれ、これがむし歯の痛みを和らげたことから当時篤い信仰を集めたことがはじまりとおもわれます。

また、最後の女帝として知られる後桜町天皇が歯痛で苦しんでいたとき、女官が白山神社から持ち帰った神箸と神塩を使ったところ、歯痛が治ったと言われ、そこから白山神社には「歯痛平癒」のご利益があるとされました。

全国的にも白山神社の箸を使うと歯の痛みがおさまったという故事がたくさん残っております。

また、歯周病などによる口臭や化膿などにより、「はくさ」が訛って「はくさん」となり、白山神社が信仰の対象になったとも言われております。

その他にも語呂合わせから「歯苦散」といわれ、「歯の苦しみが散じる」との伝承もあるようです。

歯のお医者さんが上流階級のお抱えでしかなかった時代において一般市民は、「神頼み」と「まじない」以外には、すがるものが無かったのです。

むし歯や歯周病の原因や治療法がわかっている現代においてはしっかりケアすれば歯の痛みからは無縁の生活が出来ます。

神頼みよりも定期健診で、一緒にお口の健康を維持していきましょう!